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SCP-1105-JP - カブチャのジャック

ItemNumber

SCP-1105-JP

Object Class

Euclid

Protocol

SCP-1105-JPは、サイト-81KAの低危険度小型生物収容室内に保管されます。1日に1度、日替わりで定められた職員が収容室を訪れ、SCP-1105-JPと会話を行なってください。インシデント1105-JP以降、収容室内でSCP-1105-JP-1を発生させる試みは、担当者1の許可を得なければなりません。

Description

SCP-1105-JPは、植物を素材として作られたジャック・オー・ランタンとみられる実体です。非破壊性を有するためサンプル採取による素材の正確な特定はなされていませんが、その外見から、素材はアブラナ科アブラナ属の根菜の一種で、一般的に西洋カブと呼ばれるものであると考えられており、その表面は西洋カブ本来の白さと新鮮さを保っています。一般的なカボチャのジャック・オー・ランタン同様、内部は空洞になっており、表面には両目と口を模した穴が開いています。ただし、鼻に当たる部分には穴が開いていません。SCP-1105-JPはこれらの穴を移動・変形させることにより表情を変化させることが可能ですが、普段は笑顔を浮かべ、"自信と活気に満ち溢れている"と評される表情を形成しています。

SCP-1105-JPは少なくとも平均的な成人と同程度の知性を有し、未知の手段を用いて発声することが可能です。その声は、成人男性の声のようであると評されます。SCP-1105-JPは会話を好みます。SCP-1105-JPは会話の中で、自身を"カボチャのジャック"であると説明し、カボチャがどれだけ優れているのかを解説します。この解説の中には不正確な情報と明らかな虚言が多数含まれています。会話内でSCP-1105-JPの由来を尋ねた場合、記憶していない、言う必要もないなどの理由で回答は得られません。また、SCP-1105-JPはカボチャ以外の全ての野菜はカボチャより劣っているものであると考えており、特にカブに対し激しい嫌悪感を示します。

SCP-1105-JPは、48時間以上十分に会話ができていない状況に置かれた場合、オレンジ色に発光し、周囲に不可視のフィールドを発生させます。フィールドの形状は発生した瞬間半径1mの円形を取りますが、1日毎に半径は10倍に増大します。このフィールドはSCP-1105-JPと会話を始めることで即座に消滅し、発光も終了します。

フィールド内に存在する、ヒトにとって可食な植物3は、平均して0.06秒の内に体積を3倍まで増加させ、小規模な爆発を引き起こします。爆発の後には、元の体積と同程度の体積を持つ、カボチャのジャック・オー・ランタンに似た実体(以下SCP-1105-JP-1)が発生します。SCP-1105-JP-1はSCP-1105-JPが発生させるフィールド内に存在する間、人間を模した白色の手を左右の側面にそれぞれ1本ずつ、同じく人間を模した白色の足を底面に2本発生させます。この状態にあるSCP-1105-JP-1はSCP-1105-JPは5〜7歳程度の男児と似た行動パターンで、走り回る、人間に対して悪戯を仕掛ける、歓声を上げるなどの行動を行うようになります。SCP-1105-JP-1がフィールド外に出た場合、SCP-1105-JP-1は小さな破裂を起こし、元となった素材に戻ります。現在、SCP-1105-JP-1との会話の試みは成功していません。

SCP-1105-JPは東京都大田区のゴミ捨て場に放置されていたものを、その特異な見た目からエージェント・██が趣味の一環として回収、回収後はエージェント・██の自宅に観賞用として設置されていましたが、発見から1週間後、エージェント・██が帰宅した際、突如発声したため、異常存在であることが発覚、収容されました。SCP-1105-JPは収容当初、単なる会話可能なカブであるとして、オブジェクトクラスAnomalousに分類されていましたが、標準Anomalousアイテム収容ロッカーに収容したところ、会話の対象がいなくなったことにより上記の異常性を発現、収容違反を起こしたため、オブジェクトクラスEuclidに再分類されました。

インシデント1105-JPは、SCP-1105-JP-1の知能を試験する実験の最中に発生しました。以下はその実験とインシデントの記録です。

実験記録

実験内容: SCP-1105-JP-1を複数個体発生させ、その知能指数及び連携能力を調査する。積み木やパズル、クレヨンなど、一般的な遊具と、単純な四則計算の問題が用意され、その遂行状況は常にビデオカメラで記録される。SCP-1105-JP-1の発生に使われる植物の体積は1000cm3前後に限定される。実験はSCP-1105-JPとの会話を絶って50時間が経過した後に、SCP-1105-JPの収容室内で実行される。実験中のSCP-1105-JPとの対話は許可されない。収容室内への危険物持ち込みは禁止される。

実験結果: SCP-1105-JP-1は四則計算の問題には興味を示さなかった。一方積み木やパズルは複数個体が協力することにより、不完全ながら一定の遂行能力が示された。こちらからの会話に対しての返答はなかったが、一定の理解は示しているそぶりが観察された。実験中、インシデント1105-JPが発生した.

インシデント記録:

・一部のSCP-1105-JP-1がSCP-1105-JPの周囲に集まり、与えられたクレヨンでSCP-1105-JPのスケッチを開始する。

・SCP-1105-JPはそれを見て、"まるでカブである。才能のない者がピカソを真似たような醜い絵だ"と発言。

・SCP-1105-JP-1はこれに対し抗議するようなそぶりを見せる。

・SCP-1105-JPはそれらに対し、罵倒を行う。

・SCP-1105-JP-1はお互いに顔を見合わせた後、実験の様子を撮影していた職員に飛び掛かり、ビデオカメラを奪い取る。その後ビデオカメラでSCP-1105-JPを撮影しつつ、液晶モニタでSCP-1105-JP自身の姿を確認させる。

・SCP-1105-JPは明らかに動揺するような表情を見せる。

・SCP-1105-JP-1は笑い声とみられる発声を行う。

・SCP-1105-JPの表面が急速に劣化。しわがれた声で、"私は、私は…… なんてバカブだったんだ……"と発言。

自身がカブであることを知り、唖然とするSCP-1105-JP


インシデント後、SCP-1105-JPは会話において、"生きる希望を見失った"という内容の発言を繰り返すようになりました。SCP-1105-JPは精神状態の悪化を理由に、しばしば会話を拒絶するようになりました。会話拒絶による収容違反を防ぐため、カウンセリングなどの様々な対策を講じましたが、SCP-1105-JPの精神はいまだ回復していません。 相垣研究員との会話後、SCP-1105-JPの精神に大幅な回復が見られ、現在会話を拒絶することはなくなりました。以下はその会話記録です。

<録音開始>

相垣研究員: まあまあ元気出してよ。私とお話でもして、リフレッシュしよう?

SCP-1105-JP: 元気など出るものか…… 私はカボチャなどではなくバカブだったのだ、だから彼女にも捨てられたのだよ……


相垣研究員: 彼女って?

SCP-1105-JP: 私が尽くすべき相手だった少女のことだ。私は彼女を喜ばせるために作られたのだ。ああ、とてもかわいらしい、お姫様という言葉がちょうどぴったりの少女だったよ……

相垣研究員: へー、その子と仲は良かったの?

SCP-1105-JP: 最初は仲が良かった。しかし最終的に、彼女は私を捨てたのだ。私がカボチャではなく蒙昧無知のバカブだったから。私は認められようと必死に様々な芸を磨いた。彼女を楽しませるために、動くジャック・オー・ランタンを生み出せるようにもなった。だが結局私は捨てられてしまった…… 私は不要な存在なのだ!

相垣研究員: いやいやそんなことないよ。私は君と喋ってて楽しいよ?

SCP-1105-JP: うそをつくな! バカブというのはこの世界で1番低級な存在なのだ! 私がバカブで、バカブがこの世のゴミである以上、私に必要性などあるわけがない。誰も私を見てなどくれない!

相垣研究員: あー、えーっと、そうだ。実はね、カブっていうのはカボチャよりすごいんだよ。

SCP-1105-JP: ……なに?

相垣研究員: カブとカボチャって似てるでしょ? カボチャの語源は、実はカブなんだよ。カボチャの方が、えーっと、ちゃっちいって昔の人は考えたんだよ。だからちゃっちいカブで、カブちゃっちい、カブチャ、カボチャって……

SCP-1105-JP: なに!? それは本当か!

相垣研究員: ほんとほんと、実はゼウスもカブなんだよ。天照大神もカブに釣られて引きこもりやめたっていうし。

SCP-1105-JP: ……ッフハハハハ![SCP-1105-JPは突如として収容当初の新鮮さを完全に取り戻す] やはりそうであったか! なに、わかっていたさ! 私は落ち込んでいたふりをしていただけだ。この世の最高神たるカブである私が、君たちを試験していたのだよ! そもそもカブは素晴らしい野菜なのだ。見たまえこの透き通るように白い――

[SCP-1105-JPは精神の高揚とともに発光しだす。異常を察知した相垣研究員は収容室からの退出する準備を始める]

相垣研究員: あ、そろそろ時間だ。お話楽しかったよ! また今度ね!

SCP-1105-JP: カブの起源はこの世界がまだカボチャスープだったころにさかのぼるのだが——[SCP-1105-JPは以後約2時間の間、相垣研究員の退出に気付かずカブの魅力を語り続ける]

終了報告: SCP-1105-JPは精神の過度な高揚によりフィールドを発生させる恐れがあります。収容違反を防ぐため、これ以上SCP-1105-JPの増長を招く発言は控えるべきです。今回の対話で明らかになったSCP-1105-JPの作成者および持ち主の存在に対しては、特定作業の開始を進言します。

脚注

1. 現在は尾道博士です。

2. 馬鹿とカブを合わせた単語だと思われる。

3. 調理済みのものも含む。いくつかに分割されている場合、それぞれが異常の対象となる。


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k-cal

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2017-10-31 20:21:23

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ハロウィン2017, euclid, scp-jp, 食物, 自我, 破壊不能, 知性, 感情, 人工, 交換,

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