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SCP-119-JP - 人生の階段

ItemNumber

SCP-119-JP

Object Class

Safe

Protocol

SCP-119-JPに関する実験は禁止されています。SCP-119-JPを含む木造家屋を改装し、SCP-119-JP専用の収容施設として使用します。収容施設への出入りを防ぐため、その施設の全ての出入り口と窓は内側から鍵が掛けられ、施設内外各所に監視カメラを設置し常に監視します。

Description

SCP-119-JPは静岡県██市████町にある二階建ての木造の家屋内の、1階と2階を繋ぐ15段の階段です。

SCP-119-JPの異常特性は、SCP-119-JPを1階から1段ずつ上った際に、その上っている人間(以下”被験者”と表記)に対して表れます。段を飛ばしながら上った場合はSCP-119-JPの異常特性は表れません。

被験者がSCP-119-JPを上ると、被験者の肉体と一部の認識に改変が生じます。被験者の肉体はSCP-119-JPを1段ずつ上るごとに明らかに老化していきます。そして被験者は、SCP-119-JPを上るごとに、1段下の段にいた時に証言していた年齢よりも高い年齢を証言するようになります。被験者は自身の肉体、および年齢が改変されていることに関して”以前からそうであった”と確信を持ちます。

SCP-119-JPを最上段まで上らずに下りた場合、SCP-119-JPの異常特性により老化した被験者の肉体は元に戻っていき、1階まで下りた時点で完全に元の状態に戻ります。また認識も同様に改変前のものに戻ります。

SCP-119-JPを最上段まで上った時、被験者が所持していた物品は瞬時に消失すると同時に、被験者はその場に倒れます。それから5分後、被験者の肉体は発火し始め、更に5分が経過した時点でその場から消失します。この発火現象は被験者の肉体のみを燃やし、周囲には一切影響を及ぼしません。

追記: SCP-119-JPの新たな異常特性が実験により明らかとなりました。その危険性の高さを考慮し、SCP-119-JPに関する実験は凍結されました。詳しくは後述する実験記録-4およびSCP-119-JPに関する提言を参照してください。

<実験記録-1>

日付: 2017年1月1日

被験者: D-90

実験方法: 被験者にSCP-119-JPを1段ずつ上らせる。被験者がSCP-119-JPを1段上るごとに、被験者に自身の現在の年齢を質問し、記録する。

結果: 実験開始時、つまり被験者が最下段にいる時、被験者は自身の年齢を25歳であると証言しました。その後、被験者はSCP-119-JPを1段上るごとに、自身の年齢を29歳、34歳、36歳、40歳、43歳であるとそれぞれ証言しました。また被験者が5段目まで上った時点で、被験者の頭髪から明らかな老化の兆候が確認されました。

被験者が5段目まで上った時点で、これ以上被験者がSCP-119-JPを上った場合、被験者は死亡することが予測されたため、実験監督官の竹山博士の判断により、被験者にSCP-119-JPから下りてくるように指示しました。その後、被験者はSCP-119-JPを1段下るごとに、自身の年齢を40歳、36歳、34歳、29歳、25歳であるとそれぞれ証言しました。被験者の肉体は実験が開始された時点の状態に戻っていました。

実験終了後の被験者に対するインタビュー

対象: D-90

インタビュアー: 竹山博士

<録音開始>

竹山博士: まず、実験へのご協力感謝します。お疲れ様でした。早速ですが、これよりあなたへインタビューを行います。構いませんね?

D-90: ああ、俺に答えられることなら何でも答えるよ。

竹山博士: では、現在のあなたの体調を教えてください。

D-90: ん?なんだかお医者さんが言いそうな質問だな?まあいいか。体調は、全く問題ない。至って健康だ。

竹山博士: そうですか。では次の質問です。あなたは実験中、自身の体に関して何か違和感を感じましたか?

D-90: 特には…1つだけ感じていたな。

竹山博士: その違和感はなんですか?

D-90: あんた、実験中に何回も俺の年齢を尋ねてきただろ。あれになんの意味があったんだ?人の年齢なんて急に変わるような物じゃない。おかしいとは思わなかったか?

竹山博士: そのおかしいと思われるようなことをするのも私の仕事ですから。…インタビューは以上になります。お疲れ様でした。

<録音終了>

考察: 被験者を途中で引き返させたのはどうやら正しい判断だったようだ。D-90は実験中に自身に起きた変化に関して全く気が付いていなかった。このことから、SCP-119-JPは被験者の肉体を老化させるとともに、認識を塗り替えてしまうことが判明した。これは今後SCP-119-JPの研究を行う上で非常に重要な情報だ。次回こそはSCP-119-JPの最上段までDクラスを上らせ、その肉体や認識の変化に関する記録を取ることにする。-竹山博士


<実験記録-2>

日付: 2017年1月4日

被験者: D-91

実験方法: 被験者をSCP-119-JPを1段ずつ上らせ、最上段まで行かせる。被験者がSCP-119-JPを1段上るごとに、被験者に自身の現在の年齢を質問し、記録する。

結果: 被験者が最上段まで上った瞬間、その場に倒れました。被験者はその時点で一切の生命活動を確認できなくなり、その5分後、被験者の肉体は突如発火し、さらに5分が経過した瞬間、炎ごと消失しました。また被験者は自身の年齢を一貫して72歳であると証言していました。

付記: なぜ今までの実験では若いⅮクラスを使っていたのに、今回の実験に限って高齢のⅮクラスを被験者として採用したのかが分からない。特に理由がない場合は、SCP-119-JPの実験に使用するDクラスは比較的若い者を採用するのが定石だろう。若いDクラスであればSCP-119-JPの異常特性による肉体の変化が観察しやすいし、高齢のDクラスではそもそも実験に進行に支障をきたす恐れがあるからな。次回の実験で使用されるDクラスは、出来るだけ若い者にしてくれるよう、具体的な年齢を挙げてDクラス管理棟へ申請しておこう。-竹山博士

<実験記録-3>

日付: 2017年1月6日

被験者: D-92

実験方法: GPS装置が体内に埋め込まれた被験者にSCP-119-JPを1段ずつ上らせ、最上段まで行かせる。被験者がSCP-119-JPを1段上るごとに、被験者に自身の現在の年齢を質問し、記録する。なお当実験はSCP-119-JPの異常特性による被験者の肉体の老化を詳しく観察するために行われるため、被験者は20歳の健康的Dクラスが望ましいとされた。

結果: 被験者が最上段まで上った時点で、被験者は倒れ、5分後に発火、さらに5分が経過した時点で消失しました。それと同時に被験者の肉体に埋め込まれていたGPS装置からの信号が途絶えました。また被験者は自身の年齢を一貫して75歳であると証言していました。消失した被験者は現在まで発見されていません。

付記: 明らかに何らかの改変事象の影響を我々は受けている。こちらの要求をDクラス管理棟の職員が何の連絡もせずに突っ撥ねることは、私には考えられない。SCP-119-JPには我々がまだ把握していない異常特性がある可能性が非常に高い。次回の実験ではこの異常特性の内容を明らかにすることにする。そして、おそらく次回の実験が、SCP-119-JPの最後の実験となるだろう。-竹山博士

<実験記録-4>

日付: 2017年1月20日

被験者: D-93

実験方法: 被験者にSCP-119-JPを1段ずつ上らせ、最上段まで行かせる。被験者がSCP-119-JPを1段上るごとに、被験者に自身の現在の年齢を質問し、記録する。また被験者の職員記録の写しをスクラントン現実錨の影響下にある環境に留置し、実験終了時に被験者の職員記録とその写しを比較する。なお、D-93は友人関係が皆無に等しく、人口の少ない集落で生まれ育ち、そこで殺傷事件を起こしたことでDクラス職員として雇用された経歴があり、この経歴から、D-93は今回の実験で被験者として使用する人材として適していると判断された。

付記: 実験開始前に、SCP-119-JPの異常特性によって起こり得るあらゆる事象に対する事後処理を行う事のみを任務とした機動部隊た-8(”熟れた果実”)が編成されました。

結果: 被験者が2階まで上った時点で、被験者は倒れ、5分後に発火、更に5分が経過した瞬間に消失しました。被験者は自身の年齢を一貫して78歳であると証言していました。

被験者の職員記録とその写しには決定的なずれが確認されました。職員記録には被験者の年齢が78歳であると明記されているのに対し、写しには23歳であると明記されていました。また職員記録には被験者は死亡したと明記されていましたが、写しにはそのような記述は一切明記されていませんでした。このことから、SCP-119-JPが引き起こす改変事象は被験者だけでなく、当初の財団が想定していたものよりも広い範囲に及ぶものであることが判明しました。

機動部隊た-8(”熟れた果実”)により行われた3か月に渡る調査の結果、写しにあるD-93の情報と照らし合わせた時に、改変事象の影響を受けていた記録が多数発見されました。

  • D-93の生年月日
  • D-93の血縁関係
  • D-93が引き起こした事件における報道や記事の一部の内容
  • D-93に関する全ての記憶
  • D-93が映っている写真や映像
これらの記録が改変されたことに伴って、SCP-119-JPによる改変事象はD-93の周囲の人間関係に多大な影響を及ぼしたと推測されています1

<SCP-119-JPに関する提言(2017/01/24)>

SCP-119-JPの改変事象が当初の我々が想定していた範囲を大きく超過して影響を及ぼしていることが判明しました。現在までの実験で判明した記録に鑑みて、SCP-119-JPに関する実験を行うことは我々にとってリスクが高く、これ以上の実験を行う意義は無いと私は判断します。SCP-119-JPに関する実験の凍結を提言します。-竹山博士

承認する。SCP-119-JPに関する実験は凍結、機動部隊た-8(”熟れた果実”)は引き続き任務の完遂を目指し尽力すべし。-日本支部理事

脚注

1. 現在、機動部隊た-8(”熟れた果実”)によって調査が進めれれています。


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2017-04-27 22:12:57

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