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SCP-1520-JP - カーネーションの点鼻薬

ItemNumber

SCP-1520-JP

Object Class

Safe Euclid

Protocol

SCP-1520-JPはサイト-81██の低脅威度物品保管ロッカーに収容してください。SCP-1520-JPの服用者と思われる人物が現れた場合各医療機関は速やかに財団医療部門に報告し、服用者を財団管理下の医療施設に隔離してください。服用者の収容の際はカバーストーリー「精神疾患による入院」を流布して下さい。必要があると判断された場合、本人又は本人の近親者に対してAクラス記憶処理を実施してください。

Description

SCP-1520-JPは未認可の点鼻薬です。SCP-1520-JPの成分はオキシトシン1と酷似した組成を持つ未確認のウィルスです。回収されたSCP-1520-JPの表面には商品名と思われる「Love Forever」の文字と白いカーネーション(Dianthus caryophyllus)のイラストがプリントされています。裏面には日本語訳された商品の説明書きがあり、「親子の絆を深めたいお母様に!ワンプッシュで育児ノイローゼを吹き飛ばせ!」と記載されています。成分表や添付文書の類は未だ発見されていません。

200█/██/█、神奈川県██市在住の女性(当時27歳)が長男(当時8歳)を殺害する事件が発生しました。事件の被疑者である母親に対して行った一連の検査において母親のオキシトシン受容体2が既知の遺伝子多型と著しく異なることが判明したことから、このオブジェクトの収容に至りました。財団は日本国内市場からのSCP-1520-JPの根絶に努めています。現在各医療機関に対してSCP-1520-JPの回収命令が下されています。

脳内に分布するオキシトシン受容体とSCP-1520-JPが結合すると、既存のいかなるオキシトシン受容体の塩基配列にも由来しないアミノ酸塩基配列に置き換わります。これによりオキシトシン取り込み異常が生じ、うつ病や自律神経失調症などの精神疾患が誘発されます。

細胞内に入り込んだSCP-1520-JPは驚異的な速度で増殖します。細胞内に侵入したSCP-1520-JPに対して免疫系が作用しないため、自覚症状が現れる前に多くの被検者が死亡します。

SCP-1520-JPを服用後の症状の進行は次の通りです。しかしながら被検者の症状はスペクトラムであり、あくまで目安であることに留意してください。

ステージⅠ

症状: 一時的な不安の解消、恐怖心の減少、相手に対する信頼感情の増幅

説明: SCP-1520-JPが脳内のオキシトシン受容体と結合します。服用者は他者に対する信頼感情を増幅させ、共感的な行動や社会奉仕行動を示します。ステージⅠは服用者がSCP-1520-JPを服用した後3~5日ほど続きます。これにより服用者は、SCP-1520-JPを非常に有用な薬であると知覚します。ステージⅠの後期においてオキシトシン受容体の塩基配列が変更されます。

ステージⅡ

症状: オキシトシンの取り込み異常に伴う不安感の増幅、対人コミュニケーション能力の低下、自律神経失調症、うつ病、胃腸炎、片頭痛等

説明: SCP-1520-JPが細胞内へ侵入を開始します。服用者は自律神経失調症やうつ病、不安障害を発症します。この時期の母親において育児ノイローゼのような症状が生じやすいことが報告されています。多くの被検者においてSCP-1520-JPを再度服用したいという強い衝動が報告されます。

ステージⅢ

症状: 不安障害等の精神疾患、免疫疾患

説明: 侵入先の細胞内においてSCP-1520-JPが急速に増殖します。増殖速度には個人差が見られますが大抵の場合3日ほどで死亡します。服用者の精神状態の悪化は増殖速度の促進につながります。

服用者が死亡すると感染細胞が急激に膨張し、細胞膜を破裂させます。細胞膜の破裂により体内で増殖されたSCP-1520-JPが大気中に放出され、大気中の酸素と結合して白いカーネーションの花弁のような姿に変質します。(大気中の酸素と結合したSCP-1520-JPを以下SCP-1520-JP-Aと表記します。)SCP-1520-JP-Aは3分ほどで気化し、その後消滅します。

ステージⅣの服用者が死亡した数日後、服用者の子供(以下対象者)のもとに白色のカーネーションの花束(以下SCP-1520-JP-B)が出現します。(被検者に子供がいない場合、被検者が生前最も愛情を注いだ人物の元に出現します。)対象者はSCP-1520-JP-Bに対し強い執着を示し、職員がSCP-1520-JP-Bを取り上げようとした場合激しく抵抗します。対象者から無理にSCP-1520-JP-Bを取り上げた場合対象者の精神に著しい悪影響を及ぼします。SCP-1520-JP-Bが対象者に対して及ぼす特異性はSCP-1520-JP-Bが枯れるまで続きます。

Dクラス職員にSCP-1520-JPの服用者の血液を摂取させる実験を行ったところ、Dクラス職員はSCP-1520-JPの服用者と同様の症状を示しました。このことからSCP-1520-JPは体液感染することが判明しました。なお、SCP-1520-Aの空気感染の事例は報告されていません。



脚注

1. オキシトシンは視床下部の神経分泌細胞で合成され、下垂体後葉から分泌される神経伝達物質・ホルモンです。「愛情ホルモン」と呼ばれ、良好な対人関係が形成されているときに分泌されます。オキシトシンの分泌は親子の絆や愛着関係の形成に大きな作用を及ぼします。

2. 受容体とは体外刺激、体内刺激を受け取る器官です。神経伝達物質やホルモンと結合することで細胞や器官を作用させます。受容体の機能不全(受容体の遺伝子異常等が原因であることが多い)により様々な問題が生じます。

3. 子供の発達段階で見られる現象です。本人の空想の中で生み出された架空の友人のことを指します。


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kohar-K

Created_at

2018-06-12 00:31:26

Tags

ウィルス, ベンチャーコンテスト, scp-jp, euclid,

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