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SCP-1542-JP - 深海4000メートルの恋

ItemNumber

SCP-1542-JP

Object Class

Euclid

Protocol

SCP-1542-JPの存在する領域付近500mの範囲において財団の認可を受けた人物以外による深海探査・ダイビングを阻止して下さい。

Description

SCP-1542-JPは日本海 南緯██度██分 西経██度██分の水深4000mの位置に存在するSCP-1542-JP-1とSCP-1542-JP-2の総称です。

SCP-1542-JP-1は若い人間女性の外見を持つ人型実体です。SCP-1542-JP-1の生死は不明ですが、目に見える位置に外傷は存在せず、一般的な水死体のような損傷は観測されません。その為、SCP-1542-JP-1は何らかの理由で水圧の影響を受けていないと推測されます。

また、SCP-1542-JP-1が現在の位置から直径約2.5mの球状領域の外側に存在している場合、SCP-1542-JP-1の身体に前述領域方向の未知の力が加わります。この力は前述領域からの距離及び領域外側に存在している時間に比例する為、SCP-1542-JP-1を領域から移動させることは現在推奨されていません。

SCP-1542-JP-2は異常なハンドウイルカ(Tursiops truncatus)のメス個体です。SCP-1542-JP-2は水圧による影響を受けておらず、また呼吸・食事の必要が無いように見えます。SCP-1542-JP-2の生命活動維持プロセスについては現在研究が進められています。 文書-J1542を参照してください。

SCP-1542-JP-2は常にSCP-1542-JP-1の周囲に存在します。通常の場合、SCP-1542-JP-2はSCP-1542-JP-1の周囲を泳ぐ、SCP-1542-JP-1の方向を向いて静止する、SCP-1542-JP-1と接触するといった行動を示しています。また、SCP-1542-JP-1に接近する生物を追い払う、SCP-1542-JP-1に絡みついた海藻を取り除く、といった行動も観察されています。SCP-1542-JP-2は高度な知性を持ち、独自の言語を使用しています。現在SCP-1542-JP-2の使用言語は解析され、SCP-1542-JP-2とは音波を通じて意思疎通が可能です。


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対象: SCP-1542-JP-2


インタビュアー: ██博士


追記: SCP-1542-JP-2についてのインタビューです。SCP-1542-JP-2との会話が初期に比べてスムーズになっているように見えます。


<録音開始, [201█.██.██]>


██博士: こんにちは、SCP-1542-JP-2。


SCP-1542-JP-2: こんにちは 博士


[中略]


██博士: 今日はあなたについて聞こうと思います。


SCP-1542-JP-2: わかりました。


██博士: まず、あなたは何故このような知性を持っているのですか?


SCP-1542-JP-2: それは私が海の人であるからです。


██博士: 人間だったということですか?


SCP-1542-JP-2: いいえ。海の人というのは私たちが呼んでいるだけの名前です。


██博士: 「私たち」ということは「海の人」が他にも居るということですね?


SCP-1542-JP-2: はい。


██博士: 「海の人」は普通のイルカとは別の存在ですか?


SCP-1542-JP-2: はい。私たちは自らを海の人。それ以外の海に生きる者を海の民と呼んでいます。


██博士: 「海の人」は皆あなたのような存在ですか?


SCP-1542-JP-2: 私のような、とはどのような意味でしょうか?


██博士: あなたは「海の民」と比べて長寿ですね。それと、食事も必要としていないように見えます。水圧にも耐えていますね。


SCP-1542-JP-2: 海の人は海の民の肉を食べることなく生きることができます 。たとえ食べたとしても、海の民の体は私たちの体に残り続けます。


██博士: なるほど。では、残りの性質をあなたが保持している理由は何故ですか?


SCP-1542-JP-2: それは、[5秒沈黙]。私が死んでいるからです。


██博士: 死んで尚活動できるというのも「海の人」の特徴ですか?


SCP-1542-JP-2: いいえ、それは私だけです。


██博士: あなたが特別な理由は何故ですか?


SCP-1542-JP-2: 愛の為です。


<録音終了>


終了報告書: 「海の人」に関する調査は進行中です。

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対象: SCP-1542-JP-2


インタビュアー: ██博士


追記: 「海の人」に関するインタビュー


<録音開始, [201█.██.██]>


[不必要な会話を削除]


██博士: 「海の人」について詳しく教えてもらえませんか?


SCP-1542-JP-2: はい。


██博士: まず、「海の人」はいつから存在していますか?「海の人」という呼び方は人間を意識したものですよね?


SCP-1542-JP-2: 詳しくはわかりませんが、陸の上に人が増え始めた頃とほぼ同じだと聞いています。


██博士: 誰からですか?


SCP-1542-JP-2: 私の父です。


██博士: なるほど。「海の人」の特徴について教えてください。


SCP-1542-JP-2: 海の人は海の民と同じ形を持っています。しかし、以前あなたが言ったように私たちは知性を持ち、海の民を食べることもありません。


██博士: 食事を必要としていないということですね?


SCP-1542-JP-2: それは違います。


██博士: 詳しく教えてください。


SCP-1542-JP-2: 海の人は肉とは別の物を食べて生きています。


██博士: 別の物とは?


SCP-1542-JP-2: それは海の人によって異なります。適当な言葉が思いつきませんが、あなた方の言葉で言う「意味」や「観念」と言った概念がそれに当てはまります。


██博士: それは例えばどのような物ですか?


SCP-1542-JP-2: 暗いということ、海の民が海の民を食べるということ、夢を見るということ、等ですね。その他では、母の話に聞く遠い海に居る大いなる蛇の形を持つ海の人は、その人がその人であるということを食べているそうです。


██博士: わかりました。「海の人」は文明の様な物を築いていますか?


SCP-1542-JP-2: 築く者も居ますが、ほとんどの海の人は海の民と同じ様に生きています。


██博士: わかりました。今回のインタビューはここまでにしましょう。ありがとうございました。


<録音終了>

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対象: SCP-1542-JP-2


インタビュアー: ██博士


追記: 今回のインタビューに際して、事前にSCP-1542-JP-2に対して調査が行われ、SCP-1542-JP-2がクラスⅠ霊体であると判明しました。


<録音開始, [201█.██.██]>


██博士: 今回は、あなたが以前言っていた、「愛の為」という言葉の意味について教えてください。


SCP-1542-JP-2: わかりました。


██博士: まず、あなたは以前自分が既に死んでいると言っていましたね?これについては前回の調査1で確かなことだと分かっています。


SCP-1542-JP-2: はい。


██博士: あなたが霊体としてここに存在し続けている理由が「愛の為」であると言うことですか?


SCP-1542-JP-2: その通りです。


██博士: わかりました。では、あなたが死んだ時のことを詳しく教えてください。


SCP-1542-JP-2: 残念ですが、私もその時のことをよく覚えていません。いつもの様に泳いでいて、気が付くと陸の上に居ました。


██博士: 陸の近くを泳いでいたのですか?


SCP-1542-JP-2: いいえ。陸からは大分離れていました。思い出せるのは、私が陸に転移する前に光を見たということだけです、


██博士: 光?


SCP-1542-JP-2: はい。太陽のそれよりも大きな光が私の下に見えました。私は光に包まれ、気がつくと陸の上にいました。


██博士: 「陸」は浜辺でしたか?


SCP-1542-JP-2: はい。私は海に戻ろうとしましたが、身体が動かず、そのまま陸の上で死にました。


調査員追記: SCP-1542-JP-1,2に近い浜辺でイルカの死骸が上がったという報告は過去50年に渡ってされていません。


██博士: わかりました。あなたが現在の状態、つまり霊体になった時のことは覚えていますか?


SCP-1542-JP-2: はい。


██博士: 詳しく教えてください。


SCP-1542-JP-2: 私が陸で死を迎えた後、私の魂は海の底に沈んでいきました。海の民、海の人が死を迎えた後、その魂は海の底に沈んで行くためです。沈み切った魂は、海の底にある白い海で暮らすという話です。


██博士: 「白い海」とは?


SCP-1542-JP-2: 死ぬことがなく、安らぎのままに泳いでいられる土地であると父から聞いています。


██博士: なるほど。わかりました。では、何故あなたの魂は「白い海」に行かず、この場所に留まっているのですか?


SCP-1542-JP-2: 彼女が呼んでいたからです。


██博士: 「彼女」はSCP-1542-JP-1ですか?


SCP-1542-JP-2: 彼女はその様な名前ではありません。


██博士: それは失礼しました。これは形式上のものなので申し訳ありません。


SCP-1542-JP-2: いえ、それがあなたの仕事ですから仕方のないことです。ですが、出来れば私の前では彼女のことをその様な無機質な言葉では呼んでもらいたくありません。


██博士: ありがとうございます。貴方は「彼女」の名前を知っているのですか?


SCP-1542-JP-2: はい。[編集済]です2


██博士: あなたは何故「彼女」の名前を知っているのですか?


SCP-1542-JP-2: 彼女が教えてくれました。


██博士: 「彼女」と会話が可能ですか?


SCP-1542-JP-2: はい。ほんの少しですが。


██博士: わかりました。「彼女が呼んでいた」というのはどういうことですか?


SCP-1542-JP-2: そのままの意味です。彼女はあの場所に囚われ、助けを求めていました。海の冷たさと暗さは人の子にはとても恐ろしいものですから。


██博士: 「彼女」が何故あの場所に囚われているのかわかりますか?


SCP-1542-JP-2: それは私には分かりません。彼女も分からないと言っていました。


██博士: 分かりました。今回のインタビューはここで終わらせましょう。ありがとうございます。


<録音終了>

@@wiki-tab@@

対象: SCP-1542-JP-2


インタビュアー: ██博士


<録音開始,[201█.██.██]>


██博士: 「彼女」の状況について、「彼女」から聞いた部分だけでも良いので教えてもらえませんか?


SCP-1542-JP-2: 分かりました。


██博士: まず、「彼女」の死因については分かりますか?


SCP-1542-JP-2: はい。彼女は自殺をしたと語っていました。陸の上でとても辛い暮らしをしており、それを苦にこの海に身を投げたと。


██博士: 「彼女」があなたに助けを求めた件については?


SCP-1542-JP-2: 彼女はあの場所で苦しんでいました。海に沈んだ後、あの場所に囚われた為です。私が彼女を見つけるまで、彼女は暗闇の中で言葉を交わす相手も無く、冷たい孤独の中で一人耐えていました。


██博士: なるほど。続けてください。


SCP-1542-JP-2: 沈みゆく私の魂は声に惹かれ、彼女を見つけました。私は彼女と話し、その孤独と痛みを知りました。彼女は陸での孤独を理由にこの海に沈み、そしてこの海でも沈み切れずに孤独でした。


██博士: [3秒沈黙]何故あなたは今でも「彼女」の側に居るのですか?


SCP-1542-JP-2: それは、私が彼女を愛しているからです。


██博士: 人間を愛したのですか?


SCP-1542-JP-2: はい。


██博士: それであなたは今でも彼女に寄り添っているということですね?


SCP-1542-JP-2: はい。ですが「今でも」というのは語弊があります。私は彼女の身体があの場所から解放されるまで、彼女と共に居ます。海の人の魂は海が終わるその時まで海を漂うと聞いています。たとえ、彼女の呪縛がいつまでも続くとしても、私は彼女と共にあります。


██博士: なぜ、あなたはそこまで「彼女」を…?


SCP-1542-JP-2: 私も彼女も既に死んだ身であり、この海の中にその仲間は居ません。彼女には私しか居ない様に、私にも彼女しか居ないのです。


██博士: わかりました。ありがとうございます。


<録音終了>


終了報告書: 非物質変位無効装置(nPDN)を用いたSCP-1542-JP-2確保計画は、SCP-1542-JP存在領域から最も近いサイトへの移動に限っても掛かる費用が膨大であり、かつSCP-1542-JP-2が現在までSCP-1542-JP-1存在領域からの移動の試みを行なっていないことを考慮して、棄却されました。


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脚注

1. SCP-1542-JP-2の霊的調査はSCP-1542-JP-2の許可を持って行われました。

2. この人物については現在調査中です。


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23

Created_by

shytake

Created_at

2017-08-25 23:52:42

Tags

音波, 言語, 自我, 知性, 水棲, 場所, 動物, 人間型, デスコン17, クジラ, scp-jp, euclid,

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