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SCP-229-JP - マズルビリーバーズ・バイブル

ItemNumber

SCP-229-JP

Object Class

Safe

Protocol

SCP-229-JPのオリジナルはDVDに転写され、セクター-8192に併設された情報資料局に保管されます。実験時の取扱いにはWard博士の許可が必要です。低危険/視覚作用オブジェクト取扱手順-乙の1に則った運用を行なってください。

Description

SCP-229-JPは再生時間1分15秒のデジタル映像です。2003/03/16、サイト-81██のコンピュータ端末が受信した電子メールに、オブジェクトは添付されていました。第一発見者である██ ██研究員は不審メールへの一般的な対処手順に則り財団の情報セキリュティ部門へ通報、オブジェクトの穏便な隔離回収が成功しました。メール発信先のIPアドレスを調査したところ、過去に宗教カルト結社・GOI-██(“懐中銃教会”)が所有していた南ア・ヨハネスブルクの施設██████ █████からカナダのサーバーを経由し発信されたものであることが判明したため、当該団体の関与可能性が高いとされています。

SCP-229-JPは消極的自己改変と形容すべき超常特性を有しています。当該アイテムは適切な機器を用いて再生されることを発端として構成情報が一瞬で改竄され、再生時間のみ同一な完全に別の動画となって再生されます。動画の種類は実写・アニメーション・静止画の組み合わせなど様々で、明らかにオブジェクト収容以降に開発された技術を用いたものや、撮影方法不明な作品も複数確認されています。

SCP-229-JPを合計で400秒以上視聴した被験者は中脳・腹側被蓋野よりドーパミンを過剰放出し、中脳辺縁系の神経伝達物質の過活動により統合失調症や覚醒剤作用に類似した症状を急速に顕します。血圧上昇、発汗増加、筋肉の緊張、内臓機能の不活発化に加え、幻聴や幻覚などの重度症状が生じる事もあります。これらの症状は致死的且つ慢性的なものではなく、大抵の場合72時間程度で被験者は本来の健康状態までほぼ快復します。しかし被験者全体の30%の人間はその後も症状が継続し、拳銃や男性器、幾つかの[データ削除済]に対する崇拝的妄想に基づいた言動を繰り返すようになります。これらには前述した懐中銃教会の一部の教義と共通点が見られ、団体とオブジェクトの起源との間に何らかの相関関係が推察される一因となっています。

SCP-229-JPは現在までに少なくとも204回再生され、全てが異なる映像に改変されました。下記にそれらの概要を抜粋し纏めます。

番号: Movie-006

内容: 古いアナログデータをデジタル変換した、劣化の激しい実写映像。湖畔又は河畔と考えられる場所で身元不明の2名の白人男性が向き合っており、一方は拳銃でもう一方の人物を狙っています。銃を向けられている人物は口頭で何らかの説明をしていますが、発言内容は不明です。再生開始から約1分後、銃を持った男は発砲し、銃弾は喋り続けていた男の眉間に命中します。被害者は絶命し仰向けに倒れ込みますが、死際に理由不明の笑顔を浮かべています。発砲者が被害者に近寄って遺体を数秒間凝視した後、拳銃を水面に向かって投擲するところで映像は終了します。

調査の結果、映像の撮影現場はスウェーデン南部の[編集済]である事が判明しました。

Movie-047の静止画像。

番号: Movie-047

内容: スケッチブックに描かれた数枚のイラストの反復。拳銃を持った白髪の老人が斜め上方を射撃し、その反動で転倒しながらも反対方向を向き、再び空中に射撃するという動作を繰り返します。銃撃の度に“BLAM!”というオノマトペが出現しますが、再生終了間際の“You must be fucking crazy bullet for Mr.Derringer(テメエはデリンジャー大先生の糞ったれでクレイジーな弾丸でなきゃならねえ)”という子供の甲高い叫び声以外、映像は一貫して無音です。

Movie-075の静止画像。

番号: Movie-075

内容: 1958年に公開された西部劇映画『The Left Handed Gun』のダイジェストムービーですが、その音声は全て1990年公開のSF映画『Back to the Future Part III』のそれと置き換えられています。動画と音声の内容は一致しているとは言えません。映像には俳優トーマス・F・ウィルソン演じるビュフォード・タネンによる「装備を点検しろ(Check the arms)」という架空の台詞が度々挿入されます。

Movie-108の静止画像。

番号: Movie-108

内容: デジタル処理されたアニメーションです。サイト-81██と考えられる施設が炎上しており、屋根に巨大な十字架が突き刺さっています。視点がクローズアップされ、十字架の中心で磔にされている男が描写されます。男は頭部がリボルバー拳銃に置換されており、炎の熱で苦痛を感じている様に見えます。男は身体を激しく揺らして拘束から脱し、落下すると同時に頭部の拳銃を払い落とします。取り除かれた銃身部分は一瞬で霧散し、灰色に燻んだ人間の頭部が残ります。地面に落下した男は武装した数名の人間に誰何され、彼等に救助を求める所で映像は終了します。その後の調査で、武装した人間の声は財団の機動部隊[編集済]の複数のメンバーのものと一致しました。

Movie-169の静止画像。

番号: Movie-169

内容: 手描きのアニメーションです。映像は風が吹く金色の小麦畑のコマ数の少ないアニメーションから始まります。開始から約8秒後、白い背景の中に佇む二人の少女のカットが挿入されます。少女の一人は拳銃を構えており、もう一人がその両肩を背後から掴んでいます。背後に立つ少女(ACT-01)は拳銃を持つ少女(ACT-02)に発砲するよう間接的に命令しますが、ACT-01は漠然とした不安感を主張し発砲を拒否します。その後ACT-02の説得に屈したのか、ACT-01は抵抗意思を喪失したように見えます。ACT-01が引き金に手をかけた所で映像は切り替わり、冒頭の小麦畑が枯れている画像が挿入され終了します。

会話ログ

ACT-01: あなたはそれをするの。

ACT-02: 嫌よ。

ACT-01: どうして。

ACT-02: どうしてだろう。分からない。決められた事をしたくないだけ。

ACT-01: 決めたのは誰なのか、本当に知ってるの。

ACT-02: 知らない。

ACT-01: 嘘。我儘はお仕舞いにしましょう。

ACT-02: 駄目。[拳銃を下ろして]ここはとっても眩しいわ。太陽の中にいるみたい。暖かいの。ずっとずうっと、このままでいい。

ACT-01: [溜め息をついて]何もかもが綺麗なままでいられるわけじゃないのよ。わたしたちが用済みにされるまで、いったいどれくらいあると思う。ほら、足音が聞こえる。みんな食べられてしまうかもしれない。もしかしたら、何も起こらないかも。最初から何もかも。

ACT-02: [目を瞑る]嫌よ。

ACT-01: そうね。でもあなたはそれをするの。私にはきっと無理だから。急いで。もうすぐ沢山溢れてくるわ。

ACT-02: 一緒にいてくれる。お願い。

ACT-01: ええ。

ACT-02: ありがとう。[再び銃を構え、引き金に指を掛ける]

補遺: SCP-229-JPの影響から快復しなかったDクラス被験者██名の内、銃に関連する何らかの致命的アクシデントによって暴露から3週間以内に全員が死亡していることが判明しました。事故の種類は暴発、誤射、脱走未遂による制裁など様々で、一般研究員による意図不明の射殺や由来不明の小型拳銃による自死も数例報告されています。当案件が偶然の結果であるとは考え難く、オブジェクトの第三の異常性質であるという仮説を基に調査研究が再展開されます。



Footnotes

1. 本文“Garma”。Karmaのタイプミスと推測される。

2. “It even not know.”


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32

Created_by

wobe

Created_at

2015-01-28 00:14:33

Tags

懐中銃教会, safe, scp-jp, 宗教, 視覚, 認識災害, 記憶媒体, 精神影響,

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