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SCP-515-JP - 軍用犬の駒

ItemNumber

SCP-515-JP

Object Class

Safe

Protocol

SCP-515-JPはサイト-8105において、不透明な収容ケースに二重に入れた上で物品収容庫に保管してください。SCP-515-JPを取り扱う場合には職員は決してSCP-515-JP自体を目視しないよう注意してください。SCP-515-JP-1については第2段階までならばクラスA記憶処置を施し、第3段階以降にまで変異が進んだ場合にはサイト-8141の人型生物収容室に収容してください。また、収容した第3段階以降のSCP-515-JP-1については定期的に他のSCP-515-JP-1の個体と面会させるようにしてください。

Description

SCP-515-JPは製作日・製作者不明の、チェスの駒を模したと思われる木製の物体です。SCP-515-JPは通常のチェスの駒とは一致しない形をしています。SCP-515-JPを肉眼で視認した人間(以下SCP-515-JP-1)はSCP-515-JPを「軍用犬」の駒であると認識します。なお、写真や画像・映像データ、暗視スコープのような電子機器を通して視認した場合には異常は発生しません。SCP-515-JP-1はSCP-515-JPを視認した後、5段階に渡って異常が発生するようになります。

SCP-515-JP-1の異常段階 発生する現象
第1段階 チェスのルールに軍用犬の駒は当然に存在するという認識を持つようになり、軍用犬の駒が通常のチェスに存在しない事に大きな違和感を覚えるようになります。
第2段階 それまでのイエイヌ(Canis lupus familiaris)全般への感情にかかわらず、イエイヌは人類の友であり最も親しい動物という認識になり、イエイヌ全般に対し大きな愛情を抱くようになります。この段階まではクラスA記憶処理が有効です。
第3段階 嗅覚が鋭敏になり、身体能力が全体的に10%程向上します。この段階以降はもはや如何なる処理も無効です。これ以降の変異を止める事はできません。
第4段階 体毛が濃くなり、場合によっては体毛の色が変化し1、爪や歯が鋭くなります。またこの段階からSCP-515-JP-1はこの世界において文明を建設している知的生命体が人類(Homo sapiens)のみであるという事に対し疑問を抱くようになります。
第5段階 体毛が全身を覆い、イエイヌのものに類似した尻尾が生えます。また、耳もイエイヌのそれに類似した形になり、頭部の骨格もイエイヌのそれに類似したものに変化します。2体毛等を検査した結果、遺伝子はイエイヌのそれに近いものになっていました。
第5段階まで変異しても基本的に脳の容積などは変わらず、また変異以前の記憶・自我を保っています。また変異は各段階ごとに個人差はありますが平均24時間程度で進みます。

第5段階まで変異したSCP-515-JP-1は個体差はありますが基本的に以下の点が共通しています。

・身体能力の向上

・香水や線香、トイレの消臭スプレー(無臭のものは除く)などのような、匂いを発するのが目的となっている製品への忌避感情

・人類に対する強烈な違和感とそれに伴う孤独感

・「同族」3の増加への渇望

・「同族」への深い親愛の情

・SCP-515-JPに曝露していない人間に対するSCP-515-JPへの曝露の教唆

・指示や上位者への従順性

特に「同族」への深い親愛の情は大きく、他の第3段階以降のSCP-515-JP-1に長期間接触できない場合は個体によりますが、暴力的になる場合や鬱の症状が見られるようになる場合など、精神に悪影響を及ぼします。これらは場合によっては収容違反に繋がる可能性が否定できないため留意してください。

インタビュー記録-515-JP-██

対象: SCP-515-JP-1-23(元はD-515-JP-32、日本人男性、26歳。態度は平均的だった。)


インタビュアー: █████博士


付記: 対象は第5段階まで変異済である。


<録音開始>


█████博士: それではインタビューを開始します。まずは変異する過程について聞きたい。


SCP-515-JP-1-23: 過程、って言われてもな…いつの間にか体がこんなんなって、尻尾が生えて…まあ要するに獣人になってた、としか。


█████博士: 痛みとか、違和感とかはなかったのか?


SCP-515-JP-1-23: なかったな。むしろ変な言い方、本来の自分になった気分だ。

█████博士: と言うと?


SCP-515-JP-1-23: 解放感、とでも言えばいいのかな?とにかく嫌な感じはしなかった。ちょっと身体能力も上がったしな。ただ、臭いとかについてはな…

█████博士: 臭いが、どうかしたのかな?

SCP-515-JP-1-23: いやさ、人間だったころとだいぶ違く感じられるんだ。こう、鋭くなったというか細かくなったというか。

█████博士: 詳しく聞かせてほしいな。

SCP-515-JP-1-23: 例えば、人間は生ごみをただくさい、としか感じられないだろ?それがこうなってからかぎ分けられるようになったんだよ。生ごみは生ごみでもバナナの皮と鮭の皮と骨、それからフライドチキンの骨が入っている、みたいな感じでな。

█████博士: なるほど。他に変化はあったかね?そうだ、肉体の事はもういい。精神的な、認識とか、そういう方面ではなにか変わった事はあるかな?


SCP-515-JP-1-23: そうだなあ…やっぱり未だにチェスに軍用犬の駒がないのが変に思えて仕方ないな。それと、俺も今までは普通の人間だったわけだろ?となると、当然人間だった頃の顔もあったし、俺は当然それを覚えてなくちゃおかしいわけだよな?

█████博士: まあ、何かのせいで記憶喪失になっていない限りそうだろうな。


SCP-515-JP-1-23: そういうのが思い出せなくなって来てるんだ。当然元の記憶はあるんだ。でも、俺の顔はもう忘れちまったし、それに人間だった頃の体の感覚もよくわからない。なんというか、生まれてからずっとこの姿だったような気がするんだ。あんたら、俺の記憶とかいじったりしてないだろ?

█████博士: ああ、君に記憶処理はしていないな。


SCP-515-JP-1-23: だから覚えてなきゃおかしいはずなのにな…それともう1つ。俺にはあんたがまるで別の生き物にしか感じられないんだ。元は同族だったはずなのにな。

█████博士: つまり…どういうことだね?


SCP-515-JP-1-23: なんというか、俺にはあんたが異星人か何かにしか感じられないんだ。あんた…というか人間全般が。というか、もはやあんたが普通に喋って、書類とかを読んだりすることに強烈な違和感を感じるんだよ。しまいにゃ人類が文明を建設してる事も変に思えてくる始末だ。

█████博士: だが実際にはこの世界の知的生命体は人類だけで、文明を建設してるのも人類だけだが…


SCP-515-JP-1-23: それはわかってるんだって!それは理解してるんだ。俺の記憶でもそうだ。でも、感覚的にそう思えないんだ。とりあえず、そうだな、犬とか猫とかが普通に口聞いて、んで難しい本を読んでる光景を想像してくれ。俺はそんな気分なんだ。正直心細くて仕方がないんだ…[嗚咽]

█████博士: SCP-515-JP-1-23?


SCP-515-JP-1-23: くそ、どこかに同胞はいないのかよ…[嗚咽]

<以下省略>


終了報告書: この後SCP-515-JP-1-23はインタビューに耐えられる精神状態ではなくなったため、インタビューは終了しました。現在SCP-515-JP-1-23を含む第3段階以降のSCP-515-JP-1はすべてサイト-8141の人型生物収容室に別個に収容されています。

インタビュー記録-515-JP-██

対象: SCP-515-JP-1-28(元はD-515-JP-38、日本人男性、37歳。オブジェクト曝露以前はかなり反抗的だった。)


インタビュアー: █████博士


付記: 対象は第5段階まで変異済である。また、対象は事前に他の第5段階まで変異したSCP-515-JP-1を接触させてある。


<録音開始>


█████博士: では、インタビューを開始する。まずはその姿になってからの心理的な状態について聞きたい。その体になった感想は?


SCP-515-JP-1-28: そうだな…違和感とか、そういうのは特にないな。ああそうそう、なんというか、目上には逆らえない気分になったな。まあ嫌な気分じゃないが。


█████博士: ふむ、その辺はほかの連中と変わらないわけか。じゃあそうだな、さっき他のSCP-515-JP-1と会ったが、感想はどうだった?


SCP-515-JP-1-28: 正直言って安心したよ。この姿になってから初めての同族だからな。なんというか、文化とかを全然知らない外国で親しい人間と会ったような気分だ。あいつらも多分同じ気分だと思う。


█████博士: その時一緒にいた職員は君が人間だった頃から君らの監視とかそういった任務にあたっていた人物なのだが、彼についてはどう思った?


SCP-515-JP-1-28: それは人間って種族の1個体、って言う解釈でいいのか?だとしたら、やっぱ違和感があったな。毛は頭以外には全然生えてないし、尻尾も無いし、耳も小さいし…

█████博士: では、あの職員という1人の人間に対してはどう思った?


SCP-515-JP-1-28: とりあえずプラスの感情は抱かなかったな。正直、いようがいまいがどうだっていい存在でしかなかった。昔それなりに顔を合わせていたから、だから?って感じだな。


█████博士: なるほど。ところで(S-1-28の母親の写真を見せる)この写真の女性はわかるかね?


SCP-515-JP-1-28: 俺の母親だな…でもやっぱりこういう姿なんだよな、ああくそ、本当に俺はこの人から生まれたのか?訳が分からなくなってくるな…


█████博士: つまり、母親だと認識はしているが、感情とかそういうのでは納得できない、噛み合わないといった感じなのかな?


SCP-515-JP-1-28: そうそう、ちょうどそんな感じなんだ!ちゃんと記憶も残ってるのに違和感が拭い去れないんだよ。それはそうと博士…


█████博士: なんだね?


SCP-515-JP-1-28: あんたもいっそ俺らと同族になっちまったらどうだ?結構この姿もいいもんだぜ。体の調子もいい感じだし。まあ、匂いとかそういうのを強く感じすぎるきらいはあるけどさ。


█████博士: オブジェクトへの曝露は認められていない。


SCP-515-JP-1-28: そうか…俺としては同族が増えた方が嬉しいんだけどな…それはそうと、もしできたら俺らはひとまとめに管理してくれると嬉しい。そこまでいかなくとも、定期的に他の連中と会わせてくれるとありがたいかな。


█████博士: とりあえず上には伝えておく。ではインタビューを終了する。


<録音終了>


補遺: SCP-515-JP-1-28の素体となったD-515-JP-38は以前はかなり反抗的で、正直言ってさっさと解雇されてほしいと何度も思うような人間だった。だがどうだ、今や平均的なDクラスに比べてもかなり従順になっている。やはりSCP-515-JPには人間を獣人に変えるだけではなく精神影響を及ぼす効果もあるようだ。上位者や命令への従順性…なんというか、外見だけでなく精神も「イヌ化」しているようだ。これらの現象は最初の2段階目までには発現しないあたり、おそらくあの姿になってからの性質だろう。反抗的なDクラスを従順な人間にする事には使えなさそうなのが残念だ。 -█████博士

補遺2: SCP-515-JP-1共通の性質と実際のイエイヌの性質には結構違う点があるように思えますね。なんというか、SCP-515-JP-1は一般にイメージされているようなイヌみたいな性質なんですよね。この点から察するに、SCP-515-JPの性質は人間…それもイヌに対して従順で手懐けやすい、というイメージを持った者が人工的に付与したか、あるいはそう作ったものであると思われます。単純に「イヌ化」するとまでは断言できなさそうですね。実際のイエイヌとSCP-515-JP-1の違い…まだ研究の余地がありそうです。 -███研究員

SCP-515-JPおよびSCP-515-JP-1はクラス変更までする必要はないにせよ、収容方法をより厳重にするべきであると思われます。彼らは従順でよほどのことでない限り我々の指示通りに動きますが、彼らの同族が増えることを強く望んでいます。彼らの脱走、そして彼らによるSCP-515-JPの奪取はなんとしても阻止しなくてはならない事です。収容方法の厳重化を申請したく思います。それと同時に、彼らの不満を抑えるため彼らをまとめて一箇所に収容したいとも考えています。 -サイト-8141副管理官 ███ ████

収容方法の厳重化は許可しますが、まとめて収容することは却下します。ただし、定期的に監視下でのSCP-515-JP-1同士の面会をさせる事を許可します –日本支部理事-█

現在財団は██体のSCP-515-JP-1を収容しています。


脚注

1. 現在では白、グレー、ブロンド、白や黒の混合など、実在のイエイヌに準じた色合いへの変化が確認されています。

2. 「品種」は個体により異なり、現時点では雑種、ゴールデンレトリバー、柴犬、ハスキー、ポーチュギーズウォータードッグなどが確認されています。どのようにして「品種」が決まるのかはまだわかっていません。

3. 第3段階以上のSCP-515-JP-1を指します


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Created_by

sugoitakaiBILL

Created_at

2014-10-30 00:52:22

Tags

safe, scp-jp, 変身, 精神影響,

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